Ubiquitous

メディア・インスタレーション | media-installation

2016

顔認証技術を用いたインタラクティブ・インスタレーション作品。展覧会の会場内に設置された9台のカメラと液晶ディスプレイから成り、普段はカメラのリアルタイム映像が表示される。 鑑賞者がディスプレイの前に立つと顔を認識し、今までカメラが撮影した映像の中から鑑賞者が映っている場面を探し出して表示する。
現在あらゆる場所に監視カメラが設置されており、これらのカメラでも技術的には顔認証を行うことが可能である。実際、マーケティングを目的に来客者の年齢・性別を自動的に取得してデータ化するサービスや、顔認証を用いた万引き・危険人物侵入対策システムがすでに販売されている。
本作品は映像が巻き戻されて鑑賞者が次々に表示されるという、視覚的な面白さを追求することで、かえって顔認証技術によるプライバシーの問題がSFの世界の話ではなく、現実の問題として立ち現れることを試みている。
MEDIA PRACTICE 15-16 東京芸術大学大学院映像研究科メディア映像専攻 修了制作展にて発表。