a TV Show

インタラクション | Interaction

2015

顔認識技術を利用したインタラクティブ映像作品。鑑賞者がモニターを観ると、しばらくして映像が切り替わり臨時ニュースを模した映像が流れ始める。その臨時ニュースの内容は、ある事件に関わっていると見られる人物の顔と特徴を報じるものである。しかしその人物の写真として映し出されるのは、会場内の別の場所で撮影された鑑賞者の写真である。またその人物の性別と年齢も、実際と近いものが字幕とアナウンスによって報じられる。
仕組みとしては、まず鑑賞者がモニターの前に座ったとき、顔写真をモニターに内蔵されたカメラによって撮影している。そしてMicrosoftが提供する顔認識技術の “Face API”を利用して、会場内の別の場所に設置したカメラによって撮影した写真の中から鑑賞者と同じ人物が写っている写真を探し出し、それをニュース映像に合成して表示している。また鑑賞者の性別と年齢もFace APIによって推定し、それに合わせたアナウンスとテロップを合成している。
臨時ニュースという、普段決して自らが晒されることのない場所に、思いがけない形で巻き込まれた際の心の動きを引き起こすことを意図した作品である。